ノーインベストメント・ノーライフ


株ときどき雑記
ライブドアショックあたりから株式投資をスタートした個人投資家
紆余曲折を経て高配当銘柄投資にたどり着く
売買は4年に1度ぐらい

    カテゴリ:本は読んどけ > 経済本

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    ものごとを直感的に選んで、失敗が続いていた彼女が行動経済学という客観的に判断するツールを手に入れ、成功する過程が描かれている物語。

    夢を追いかける主人公という設定のため、身近に感じられる部分が多く、『実践 行動経済学』の本より分かりやすいと思います。

    目標などを達成するためには、「自動システム」で直感的に選択するより、「熟慮システム」で客観的に考えて選択した方いいのでしょう。「自動システム」で成功してしまう人って、天才という感じがします。凡人は後者で地道に選択していった方が無難なのかなと。

    物語自体は良くできており、久しぶりにウルッときましたw

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    実践 行動経済学
    リチャード・セイラー
    日経BP社
    2009-07-09


    いちおう経済学部卒の端くれなんで、著者のリチャード・セイラーがノーベル経済学賞を受賞したから、読んでみました。

    この本の内容は、行動経済学を活用して、自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法(このことを『ナッジ』という)を、社会や制度へ導入した実例を説明している。和訳本のため分かりにくい部分が多々ある。

    人間には、「自動システム」と「熟慮システム」の二つの側面を持っている。前者は本能的に選択するシステムで、後者はじっくり考えて選択するシステム。

    基本的に人間は「自動システム」を使って判断するため、選択ミスしてしまうケースが多い。そうならないように、社会や制度に『ナッジ』を組み込んで、正しい選択に誘導する実践例をこの著書では説明している。

    社会や制度のような馴染みの薄いものが実例として挙げられており、それが分かりにくい原因と感じる。勉強や仕事のような身近なものが実例として挙げられていたらよかったのかもしれない。

    ついでに、自分の学生の頃に、ノーベル経済学賞を取った人は誰なのか調べたら、ウィリアム・シャープとか、ジョン・ナッシュとかでした。卒業してから、ウィリアム・シャープのシャープレシオや、ジョン・ナッシュのゲーム理論に興味を持ち、社会に出てから、皮肉にも経済本をよく読むようになった。

    学生の頃を振り返ると、ノーベル経済学賞について話した覚えは微塵もなかった意識低い系のそんな大学でしたw

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    専業主婦は2億円損をする
    橘玲
    マガジンハウス
    2017-11-17


    人工知能の発達により、男の強みの「システム化能力」「空間把握力」系の仕事は無くなり、女性の強みの「共感能力」「言語能力」系の仕事が残り、女性の職場での価値が上がるのに、なんで専業主婦になんてなるの?と問題提起をしている。

    専業主婦だと旦那さんに養ってもらう立場で、対等ではなくものごとを強く言えない。旦那さんと対等な立場でいるためには、仕事を持って自立していたほうがいいかなと個人的に思います。

    まあ、2億円損するは言い過ぎですけどw

    海外の制度との相違を比較しながら、日本の制度を分かりやすく書いてあり、それに基づいた提案も行っている。その中で、興味深く思った日本のシステムは以下のとおり。

    ・日本の場合、高卒の男性でも、大卒の男性と同じように出世でき、意外と実力社会。

    ・子持ち家庭の場合、離婚しシングルマザーになって苦しむより、旦那が死んで遺族年金をもらう方が得なため、なかなか離婚に踏み切れない。


    「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と言いますし、自分がどう生きていくか考えるためには、日本の仕組みを知っていた方が対策を立てやすい。そのためにも一読しても良いと思います。

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    大相撲の経済学 (ちくま文庫)大相撲の経済学 (ちくま文庫)
    著者:中島 隆信
    販売元:筑摩書房
    (2008-03-10)
    販売元:Amazon.co.jp
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    大相撲社会のメカニズムが詳細に掲載された本。

    ・力士はどこかの相撲部屋に所属し、同じ部屋同士の力士は戦わない。

    ・一般のプロ・スポーツの給与は、契約制による場合がほとんど。それに対して、相撲の場合は、番付と呼ばれる一種の職能が給与を決める。成績次第で番付が上下し、給与も上下する。

    ・一般社会に当てはめると、番付は人事、力士は社員、年寄は管理者。

    ・横綱まで昇りつめたり、現役を長く続けたりして、相撲に貢献すれば、年寄として協会に残れる確率が高くなる。

    ・幕内力士の半数以上が引退後も角界で仕事。二番目に多いのは料理店。

    ・相撲部屋は力士の育成機関であって営利団体ではない「非営利組織」

    ・部屋制度を廃止したり、巡業における力士同士の交流をなくしたりして、完全な個人別総当りの競技に変更しないと、八百長はなくならない。

    ・外国人力士の活躍が顕著になってきた平成4年5月に、一部屋2人、全体で40人までという制限をした。

    ・相撲興行は、相撲好きの仲間、一部のご贔屓に相撲を見せることをメインにしていて、一般客を相手にしてこなかった。

    ひとこと
    番付次第で、給料がアップダウンするのは、競争社会を象徴して開放的な感じがする。しかし、同じ部屋同士の力士の対戦がないことや、馴染み客にしか見せいない相撲興行など、それ以外は案外と閉鎖的な社会なんだなと。


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