ノーインベストメント・ノーライフ


株ときどき雑記
ライブドアショックあたりから株式投資をスタートした個人投資家
紆余曲折を経て高配当銘柄投資にたどり着く
売買は4年に1度ぐらい

    カテゴリ:本は読んどけ > 経済本

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    ieyashu

    徳川幕府の行なった政策の経済効果について書かれた本。

    ・大店の主人や所得者が溜め込んだ支出しないカネを、ねずみ小僧に盗ませて庶民に分配させた。徳川政府は、カネやモノを循環させるために、ねずみ小僧を利用した。

    ・地方の諸大名はカネを蓄えると、武器を蓄えることに繋がる。そうすると、徳川幕府の存続が危うくなる。カネを蓄えることを防止するために、参勤交代の制度が導入された。

    ・生類憐れみの令ですべての生き物に目配りされたり、相撲や歌舞伎は大盛況になる。また、井原西鶴、松尾芭蕉などの文芸も盛んに。綱吉時代は、様々な文化の花が開く。

    しかし、綱吉の死去。生類憐れみの令の禁止などにより、質素・倹約を旨とした。それ以降、物価は下落し、先行きが暗くなった。

    感想
    江戸時代は、鎖国していたにも関わらず、仕組みなどをうまく利用して、経済を巧みに廻していたんだな。

    家康くんの経済学入門―おカネと貯蓄の神秘をさぐる (ちくま新書)家康くんの経済学入門―おカネと貯蓄の神秘をさぐる (ちくま新書)
    著者:内田 勝晴
    販売元:筑摩書房
    (2001-05)
    販売元:Amazon.co.jp
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    yoshinoya

    吉野家の社長である安部修仁と、東大教授である伊藤元重とのの対談形式。経済の心理は、経済の現場のディテールにあることが述べられている本。

    需要の価格弾力性
    牛丼の新価格を決める際に、店舗で価格実験を行ない、280円まで価格を下げたら販売数量が伸び、270円に下げてもそれほど伸びなかった。

    価格を下げたらどれだけ需要量が伸びるかという「需要の価格弾力性」を用いて、牛丼の新価格280円は決められた。

    価格破壊
    現場のあちこちのムダを見つけて費用削減しても、数パーセントのコストカットにしかならない。しかし、製造過程、システムなど、根本的に見直して、違った方法をとると、意外と、大幅に費用圧縮できる。

    価格破壊で有名になった企業は、多分に漏れず、根本的なシステムの見直しに成功している。

    時間節約ビジネス
    消費者は「予算の制約」だけでなく、24時間という「時間の制約」のなかで生活している。所得は時代とともに増加したが、時間は24時間という制約は変化していない。

    そういう制約のなか、時間を浪費せずに、お腹を満たしたいというニーズがある。外食や小売業を見ると、時間節約がビジネスの重要な部分になっていることが多い。

    バランスシートの軽い経営
    マイカル・そごうは、不動産を取得し、そこに出店する。それに対して、イトーヨーカドーは店舗の大半を借地で展開してきた。もちろん、前者はバブル崩壊後、経営破綻した。

    ちなみに、吉野家の経営手法は後者。そのため、一度経営破綻したが、再建したのが早かった

    小売業と外食
    小売業の場合、新興国へ出店すると成功するが、先進国へ出店すると失敗する。前者は開拓の余地があるため。後者は、開拓の余地がないのに加え、国内の小売業と売っているものが同じで差別化しにくい。

    しかし、外食の場合は、店ごとに、販売しているものや魅力などが異なっているため、入り込む余地あり。

    まとめ
    経済の心理は、経済の現場のディテールにあることが分かり易く書いてあり、楽しく読めました。

    牛海綿状脳症(BSE)を境に「一本足打法」のビジネスモデルが崩壊してしまった。やはり「卵は一つのカゴに盛るな」ということなのか?w

    吉野家の経済学 (日経ビジネス人文庫)
    元重, 伊藤
    日本経済新聞出版
    2002-01-01


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    心理経済学のすすめ心理経済学のすすめ
    著者:妙木 浩之
    販売元:新書館
    (1998-12)
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    日本経済(共同体)の仕組みが、庇護社会から個人主義社会に変わり、それによって人間に与える心理的影響も変わってきた、と述べた本。

    題名から、経済における人間の行動心理について書いてあると思ったので、かなり期待ハズレだった。

    庇護社会(ムラ社会)
    子供が悪いことをしたら、母親以外の大人も怒ってくれて、共同体内が保たれていた。そのため、父親は仕事、母親は家事という役割分担が成り立った。

    また、「口裂けオンナ」などのコワイ話は、各共同体ごとにあり、口裂けオンナが出るから、「おうちに早く帰ろう!」という共同体ルールを守る役割を担った。

    個人主義社会
    しかし、核家族化が進み、庇護社会(ムラ社会)が崩壊し、以前の仕組みが機能しなくなった。

    そのため、これからは父親が家庭の問題に参加し、母親は労働者としての認識をもった方が良い。そして、家庭内では解決できない子供の問題は、カウンセリングや第三者などに相談すべき。

    宮崎勤とか、酒鬼薔薇聖斗とか
    宮崎勤とか、酒鬼薔薇聖斗とかの事件は、ムラ社会の崩壊により、システム破綻が生じ、起きたものだと。

    2011/03/11 11:03:49
    大人たちはいつもそうだね。今の若者を育て教育したのは大人たちなのに「最近の若者は」「これだからゆとりは」と非難する。訳がわからないよ #madoka_magica

    そういえば、テレビのアホコメンテーターは、ゲームや、アニメのせいにしてたっけw

    まとめ
    怪談とか、コワイ話が、共同体のルールや、秩序を保つ一助になっていたと。たしかに、自分も口裂けオンナが怖いから、早く家に帰ったもんですよw

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    学歴格差の経済学学歴格差の経済学
    著者:橘木 俊詔
    勁草書房(2009-02-21)
    販売元:Amazon.co.jp
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    子供の環境がどのように学歴に左右するかや、学歴が収入に与える影響など、学歴の影響について様々な視点から述べられた本。

    ・両親の所得環境と、子供の小学生時の算数に対する好き嫌いが、のちの学歴に左右。

    ・1979年の大学入試制度改革、偏差値による大学の序列化、国立と私立の学費格差の縮小により、早慶人気が上昇。

    ・文系は管理職へ、理系は専門職へ、就く傾向が強い。しかし、日本の場合、専門職は冷遇されており、それが文系と理系の収入格差を生み出している。ただし、医学部は除く。

    ・いじめ、個別対応、受験戦争の早期終了などの理由で、私立へ通わせることが少なくない。

    ・小泉政権で「地方にできることは地方へ」というスローガンで、ある程度地方に権限が委譲されたが、高学歴な人間ほど、田舎から都会へ上京し働く傾向が強いので、教育は地方が負担するのではなく、国が負担すべき。

    まとめ
    iPhoneなどの米国製品の後追いが多いとか、最近では、東電の原発トラブルへの対応のマズサですか。こういうのを見ると、技術者に対する冷遇措置がここに来て出てきているのかなと。

    どうやら、今回の原発トラブルの要因は、隠蔽体質ばかりのせいじゃないようだな。

    蓮舫さん、やはり二番じゃマズイみたいですよw

    PS:私立は個別対応してくれるみたいだけど、全然してくれなかったぞ。だから、高校時代は、充実せず全然面白くなかった。

    だが、もがき苦しんで努力した甲斐あって今は、オモシロ可笑しく生きているから別にいいけどね。

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