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スポーツイベントの経済学―メガイベントとホームチームが都市を変える (平凡社新書)スポーツイベントの経済学―メガイベントとホームチームが都市を変える (平凡社新書)
著者:原田 宗彦
販売元:平凡社
発売日:2002-06
おすすめ度:3.5
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ワールドカップ開催にちなんで、こんな本を読んだわ。パート3。

スポーツの起源
スポーツは、身体訓練や宗教的儀式が色濃く、神秘的なものだった。それが時を隔て、見世物としてのスポーツとして栄え、サッカー、野球観戦などの「みるスポーツ」、ジョギングなどの「するスポーツ」に分かれ、現代に至る。

スポーツと都市
昔は、スポーツイベントは、娯楽や、政治的対話の場を提供する意味合いが濃かったが、現代はそれに、「経済効果」「都市開発」の新たな要素が加わった。

日本と欧米
日本の場合、サッカー場や体育館など、箱もの建設のハード面重視に対し、欧米の場合、スポーツイベントを利用し、都市をどのように活性化させるかのソフト面に重きを置く。特に米国は、スポーツ産業の生産規模は15.2兆円で、GDPの2%を占め、産業ランキング13位。

相撲
ルールの厳格に決まった格闘技。春夏秋冬の「本場所」の興業と、相撲布教と弟子獲得の「地方巡業」の二部構成。

ベースボール
日本の場合、企業の広告塔としての色が濃く、採算度外視。しかも、巨人一極集中型。それに対して、米国は、地域密着で、都市活性化の要素が強く、採算も重視。

サッカー
Jリーグは、「ホームタウン制」という地域密着型の欧州の理念に、米国式スポーツビジネスを加えた。サッカーによる、地域活性化の好例は、鹿島(アントラーズ)、磐田(ジュビロ)など。

プロレス
ルールで、高手小手な相撲。それの対極にある、台本どおりな展開、盛り上げる演出など、エンターテイメント色が強い格闘技。日本では、「みちのくプロレス」「大阪プロレス」などの地域密着型プロレスも人気。ちなみに、プロレスの本場米国のWWFは、プロの脚本家がキャラクター設定やストーリーを創っているという。

かんそう
スポーツと都市の関係性を述べながら、そろそろ日本も、体育館などの箱もの建設のハード重視から、都市活性化にスポーツをどのように活用するかというソフト重視に移行すべきということをうたった、そんなおハナシの本。

だが、多民族間の闘争の平和利用のために、スポーツは利用され、発展してきた欧米と違って、日本は、単一民族でそういう素地がなく、ハードルが高く難しそう。

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