伊藤元重、竹中平蔵などの日本で著名なエコノミストの方々が、経済学の巨匠41人について解説した本。中身は、経済学をつくった巨人たちと、現代経済学の巨人たちとを合体させ再編集したものとなっている。
人物ガイドの掲載が多少助けになっているものの、人物に対する基礎知識がないと面白く読めないと思います。ある程度、経済学を学んだ人向け。
しかも、本が分厚くて心折れること請け合いw
そして、彼のような視点で考えると、世の中は実に面白い。たとえば、話題になっている食品偽装事件なども、逆転の発想で考えれば「社員が内部告発しても保護される法律ができたからこそ出てきた事件。それだけ風通しのいい世の中になった」とも受け取ることができる。
物事を俯瞰して立体的に見ることは、斬新な発想の源泉です。(文中より)
ところがアメリカではこの逆でした。娘がちょっと上手い絵を描いただけで(それが、実はたいした絵ではないのです)、「お嬢さんを、美術学校に生かす気はないか?」
あるいは、ちょっと数学や理科でいい点を取っただけで、「この地域に理数系のエリート校があるが、そこに行かせないか」と、こうくるのです。つまり、アメリカで「両親呼び出し」はある意味名誉なことらしい。日本とは、まるで正反対だったのです。(文中より)