以下に、当四半期決算に関する良い点と悪い点を挙げます。

Management Discussion and Analysis Quarter 3 Ending 30 Sep 2024
https://weblink.set.or.th/dat/news/202411/0481NWS141120241705010676E.pdf


良い点
1.収益の安定した成長
・賃貸・サービス事業の収益が過去最高の10,318百万バーツを記録し、前年同期比10%増加、前四半期比3%増加。
・新規ショッピングモール(Central Westville、Central Nakhon Sawan、Central Nakhon Pathom)の稼働率向上とテナント売上の増加が寄与。
・ホテル事業の収益は472百万バーツで、前年同期比23%増加、前四半期比4%増加。稼働率は71%を維持し、RevPar(客室収益)は全体的に改善。


2.コスト管理の改善
・電力料金の低下(1ユニットあたり4.70バーツから4.18バーツ)により、コスト削減が実現。
・Pinklaoリース契約の更新に伴う減価償却費や財務コストの増加があったものの、これらは部分的に相殺された。

3.利益率の向上
・3Q24の総利益率は57%で、前年同期(52%)および前四半期(54%)から改善。効率向上や電力料金の低下が寄与。
・営業利益率も41%(前年同期39%、前四半期40%)に改善。

4.ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組み
・6年連続でDJSI World(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)に選出され、10年連続でDJSI Emerging Marketsに選出。
・2024年8月に80億バーツのサステナビリティ連動債(SLB)を発行し、再生可能エネルギーや水管理プロジェクトなどに資金を活用。

5.財務の健全性
・純有利子負債比率が0.68倍から0.62倍に低下。利子負担能力比率は20.47倍と高水準を維持。
・現金および現金同等物が前年同期比47%増加(4,357百万バーツ → 6,403百万バーツ)。

6.将来の成長計画
・2024年から2028年にかけて、年間10万平方メートルの小売NLA(賃貸可能面積)の追加を計画。
・5年間で1,210億バーツの投資予算を設定し、複合用途開発プロジェクト(Dusit Central Parkなど)を推進。

悪い点
1.住宅事業の収益減少
・住宅販売事業の収益は991百万バーツで、前年同期比49%減少、前四半期比49%減少。
特にコンドミニアムの引き渡しが67%減少(前年同期比)し、収益に大きな影響を与えた。

2.その他収益の大幅減少
・その他収益が41百万バーツで、前年同期比193%減少、前四半期比168%減少。主な原因は海外事業および投資における未実現の為替差損。

3.ホテル事業の一部で季節要因による影響
・Hilton PattayaのRevParが前四半期比3%減少。季節要因が主な原因。

4.短期的な収益減少
・総収益は前年同期比で横ばい(12,284百万バーツ)だが、前四半期比で9%減少。主な原因は住宅事業の収益減少。

5.一部のショッピングモールで稼働率が低下
・資産改善計画中のショッピングモールで稼働率が低下。一方で新規モールの稼働率向上がこれを部分的に相殺。

6.財務コストの増加
・Pinklaoリース契約の更新に伴う減価償却費および財務コストが発生(税引後330百万バーツ)。これらは契約期間中(2047年まで)継続的に発生。

これらの点を考慮し、今後の投資戦略を検討することが重要です。

ティッカーシンボル 社名 業種 関連銘柄 トピックス PER 配当利回り ROE PSR
CPN CENTRAL PATTANA PUBLIC COMPANY LIMITED ショッピングセンター 不動産関連 「Central Nakhon Sawan」などのショッピングモールの稼働率が向上(3Q) 16.3倍 3.03% 5.85% 5.38倍


*直近の決算が売上10%以上成長の企業を掲載



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