以下に、当四半期決算に関する良い点と悪い点を挙げます。



良い点
1.売上高の大幅増加
・売上高が前年同期比で54.9%増と大幅に伸び、29,577百万円を記録しました。特に不動産事業が375.5%増と顕著に成長しました。

2.利益率の向上
・営業利益(64.2%増)、経常利益(59.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益(121.6%増)と、全体的に収益性の向上が見られます。

3.スポーツクラブ事業とホテル事業の堅調な推移
・スポーツクラブ事業およびホテル事業で既存店舗の収益回復が進み、売上高がそれぞれ3.7%、9.0%増加しました。

4.財務基盤の強化
・純資産が前年同期比で2,793百万円増加し、自己資本比率が47.4%から50.4%へ改善しました。

5.持続可能なリスク管理
・利益剰余金の増加や経費削減施策を通じて、不透明な経済環境下でも堅実な運営がなされている点が評価されます。

悪い点
1.ホテル事業の宿泊稼働率の低下
・ホテル事業における既存33店舗の宿泊稼働率が前年同期比85.6%から5.0ポイント減少しました。

2.人件費や資源価格高騰
・経済全体で物価高が続く中、人件費や資源価格の高騰が今後の収益性維持にリスクを与えています。

3.販売用不動産の大幅減少
・流動資産内の販売用不動産が8,927百万円減少しており、今後の不動産事業の利益成長が鈍化する可能性があります。

4.減価償却費の減少
・減価償却費が前年同期の2,286百万円から1,946百万円へと減少したことは、投資活動の停滞を反映している可能性があります。

5.スポーツクラブ事業の店舗減少
・スポーツクラブ事業で1店舗(ホリデイスポーツクラブ大野城)が閉店され、101店舗となり、店舗数の減少が業績に影響する懸念があります。

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2025年3月期第3四半期は、売上や利益面で大幅な成長を遂げ、不動産事業の好調さが全体をけん引しました。
一方で、ホテル事業の稼働率低下やコスト上昇など課題も見られます。
短期的には良好な決算ですが、今後は安定した成長を目指し事業の効率化や投資戦略の強化が重要です。

証券コード 社名 業種 関連銘柄 PER 配当利回り ROE PSR 進捗率
8920 東祥 スポーツクラブ・ホテル運営 健康増進関連 13.5倍 0.71% 5.50% 0.87倍 進捗率97.9%(3Q時点)


「会社四季報」業界地図 2025年版
東洋経済新報社
2024-08-24


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