以下に、当四半期決算に関する良い点と悪い点を挙げます。



良い点
1.大幅な成長率
売上高が前年同期比18.9%増の6,785億円、営業利益が84.7%増の1,001億円と非常に好調。

2.カテゴリー別成長の多様性
スポーツスタイルやオニツカタイガーの収益性が顕著で、それぞれ約60%を超える増収。


3.地域別成長の広がり
日本地域が22.5%増収、北米地域が17.8%増収、特に中華圏地域では29.5%増収と、全地域で堅調なパフォーマンス。

4.キャッシュ・フローの改善
営業活動によるキャッシュ・フローが1,046億円と前年同期比14.5%増加。

5.ブランド価値向上への取り組み
「グッドデザイン・ベスト100」に受賞された製品など、ブランド認知の向上に寄与する取り組みが成功。

悪い点
1.財務活動によるキャッシュの減少
自己株式取得や社債償還の影響で、財務活動によるキャッシュ・フローが前年比で倍増の843億円の支出。

2.為替影響の依存
営業利益の増益率(84.7%)に対し、為替影響を除くとその76.9%と、為替の影響が収益に与える影響が大きい。

3.特定地域の減収
その他地域(南米など)が10%の減収となり、地域全体の足を引っ張った部分が見られる。

4.高額な宣伝・支払い費用の増加
広告宣伝費が520億円、支払手数料が488億円と前年同期比で顕著に増加。

5.負債増加による財務負担
流動負債が前年同期比で約36%増加しており、短期的な財務バランスに課題を抱える可能性がある。

株式会社アシックスは2024年度、売上高・利益ともに大幅な増加を達成し、特にスポーツスタイルやオニツカタイガーなどの成長が顕著でした。
一方で、為替依存や財務負担の増加、一部地域の減収といった課題も見られます。
今後は中期経営計画の目標達成に向け、収益性向上と財務健全性のバランスある取り組みが求められます。
全体として、成長基調を維持した力強い決算でした。

証券コード 社名 業種 関連銘柄 PER 配当利回り ROE PSR 進捗率
7936 アシックス シューズ製造 スポーツ関連 40.4倍 0.57% 18.7% 3.93倍 進捗率96.5%(4Q時点)




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