以下に、当四半期決算に関する良い点と悪い点を挙げます。



良い点
1.売上高の大幅な増加
・2024年第4四半期の売上高が前年比71.1%増加し、819.2百万元に達した点は注目に値します。

2.中国国内市場での好調な販売
・中国市場での電動スクーター売上が前年比81.9%増加し、全体売上の大部分を占めたことが大きな成長要因です。

3.営業費用の効率化
・営業費用が前年比21.6%減少し、2024年の傾向としても効果的なコスト管理が見られます。

4.国際市場での拡大
・国際市場での電動スクーターの販売台数が前年比63.9%増となり、主要リテーラーとの提携を通じてブランドの認知度向上に成功しました。

5.ネット損失の縮小
・第4四半期のネット損失が前年同期の130.2百万元から72.5百万元に減少したことは、業績改善の兆しとして評価できます。

悪い点
1.粗利益率の低下
・第4四半期の粗利益率が前年同期の19.0%から12.4%に低下し、利益構造に課題があります。

2.国際市場での売上単価の低下
・国際市場での1台当たり売上単価が前年比9.8%減少しており、価格競争の影響が懸念されます。

3.コスト増加の影響
・電動スクーター1台当たりのコストが前年比12.2%増加し、特に国際市場での運送費用や関税の影響が見られます。

4.付属品・サービス売上の伸び悩み
・付属品やサービス関連の売上が全体の中で大きな割合を占めておらず、この分野の成長余地が十分に活用されていない可能性があります。

5.マージンの全体的な下落
・通年の粗利益率が前年比21.5%から15.2%に下降し、競争環境の厳しさが浮き彫りになっています。

Niu Technologiesは2024年を通じて販売台数および売上高の面で著しい成長を遂げ、中国市場での成功と国際市場での展開で成果を挙げました。
しかしながら、利益率の低下やコスト上昇といった問題点も見られ、今後は利益率の回復と効率的なコスト管理が課題となります。
当面は成長を維持しながら収益面での改善を図る必要があり、中国市場でのブランド力強化と国際市場における高単価製品の推進が重要な戦略となるでしょう。

ティッカーシンボル 社名 業種 関連銘柄 トピックス PER 配当利回り ROE PSR
NIU Niu Technologies 電動バイク 中国関連 Best Buy、Targetなど主要リテーラーとの提携を通じてブランド認知度が向上(4Q) 36.0倍 0.00% 0.00% 0.68倍


*直近の決算が売上10%以上成長の企業を掲載

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